めも

見るものの役割の増大は、作者の役割の放棄を意味するのではない。この役割の増大のうちに、それを可能にする作品をつくる作者がいなければならないのはいうまでもない。そして、この作品こそ、客体性(オブジェ)をあらわにするものであるはずである。
(中略)見るものの役割の増大は、作者の言葉への盲信といった潜在的な芸術家へのコンプレックスからの、そして芸術からの解放である。

(藤枝晃雄『現代美術の展開 美術の奔流この50年—』「偏見の不在」p97)




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