ImaginAsia 2012 AOMORI - Proposal


タイ・台湾の方々と青森へ行ってきます!!
以下の企画書は私が書きました(笑)倉石先生、管先生の添削のおかげ…。
中国語、英語は別の方が訳してくれています。



ImaginAsia 2012 Proposal
中国語: http://www.digitalist.nccu.edu.tw/?p=16
日本語: http://www.digitalist.nccu.edu.tw/?p=13
English: http://www.digitalist.nccu.edu.tw/?p=11


以下、http://www.digitalist.nccu.edu.tw/?p=13からの改訂ver


ImaginAsia 国際学会・ワークショップ2012——自然と人工
企画書
 1 概要
「ImaginAsia 国際学会・ワークショップ2012――自然と人工」は今年で第四回の開催となる。この学会プログラムの大きな目的の一つは、ディジタル技術によるコンテンツ制作またはコンテンツ批評・研究という共通項を持った研究者たちが、互いに国際的な交流を深めることにある。この分野は近年に確立された新規の研究分野であり、それぞれの研究者の研究発表や、研究者間の意見交換を行なうための実践的な機会を研究者・学生に定期的に提供する必要から発足した。過去3年間の開催実績を持つ本学会では、毎年当番制で受け入れ国の大学の学生を中心として、学会運営を行なってきた。今年度は明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系が、その当番となりプログラムを運営する。
本プログラムは、(1)研究発表、(2)文化交流、(3)ワークショップという三つのパートから構成される。とりわけワークショップでは、テーマ「自然と人工」に対して研究者の共通軸であるディジタル分野の技術を用いて、研究実践に取り組む。
テーマ「自然と人工」では、豊かで広大な自然環境をもつアジアの多様な文化や価値観に着目する。「人工」的な文化、そしてその土台となる「自然」そのものを、タイの大洪水、インド、日本などでの大地震といった自然災害、また2012年度開催国となる日本が直面する原子力発電所の爆発事故をふまえ、考えなおす。そして各国の研究者が取り組むディジタル技術によるコンテンツ制作研究の知見を活かし、互いに意見を交換しながら、実践的にコンテンツ制作を行なうことでこの問題を捉え、生きる知恵としての新しい文化の在り方を探る。
 2 名称
ImaginAsia 国際学会&ワークショップ2012——自然と人工
   ImaginAsia International Conference & Workshop 2012—Nature and Art
 3 会期
2012年8月7日(火)〜11日(土)
 4 開催地
日本国青森県
 5 主催/参加大学
明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系(日本、ホスト校)
国立政治大学コミュニケーション学院テレビ放送学系 (台湾)
チュラロンコン大学応用芸術学院(タイ、予定)

 6 後援・協賛・協力・助成
 7 プログラム
参加者用配布資料を参照ください
(タイムスケジュール、見学地、ワークショップや研究発表などの詳細)
 8 テーマ
2012年度テーマ 「自然と人工」
日本列島において、近代の急速な経済発展を経て、生態環境としての自然の多様性は著しく損なわれ、自然は人間の脅威にさらされました。多くの土地が農耕地となり、樹木は加工用の原材料やエネルギー資源として消費されました。いまでは、いくつかの欧米諸国と同様に、木材を他国からの輸入に頼り、自国の森林を守るという現象が起こっています。さらに、そのような自国の自然環境保護においても、林業の衰退化、それによる植林の手入れの問題、土地元来の生物多様性にそぐわない造林行為などの事例がすでに存在し、様々な矛盾を孕んだ新たな問題が現前しています。また、現在、アジア(特に東アジア)では著しい経済成長が達成されつつあり、日本や欧米諸国がすでに経験したこのような環境問題が懸念され、あるいは既に進行しています。
しかし一方では逆に、人類は、地震、津波、台風、豪雨、洪水という驚くべき自然の力で、なす術も無く脅威にさらされています。2011年だけでも、タイでは大洪水、ニュージーランド、インド、トルコ、日本では大地震が起こっています。2012年度ImaginAsiaの開催国となる日本で昨年3月に起こった「東日本大震災」は、自然の脅威をあまりにも鮮明に人々に刻印する出来事でした。東日本全体で、地震による住居や土地の損傷がもたらされたのみならず、津波を受けた被災地では埋め立て農地、防波堤、交通道路、火力や原子力による発電施設といった建造物が形作る、 人工的景観は破壊されました。
さらに、まさに今、日本は地震と津波によって株式会社東京電力の保有する福島第一原子力発電所が炉心溶融と水素爆発を起し、多大な放射性物質を広範囲に放出するという信じがたい最悪の事態に直面し、文字通り人類史的な規模の問題を抱えている最中です。このことは、都市一帯が経済的な機能不全を一時的に体験した、というだけにとどめてはならない問題です。実際に、この最悪の事故を通じて、エネルギー問題への私たち自身の取り組みを見直し、さらにはエコロジー的な発想をいっそう日々の暮らしに浸透させようという気運も高まっています。私たちはこの問題を解決するために、これまでの経済活動や生活スタイル、あるいは考え方そのものを何らかの形で変化させる必要があります。
私たちの住む世界はいま、新しく創造的な思考と実践を必要としています。「人工」的な文化、そしてその土台となる「自然」そのもの、この二項を我々はどのように捉えて、これから生活を構築して行くべきなのでしょうか。また、これら二つの関係を、多様な自然環境を持つアジアに住む我々は、かつてどのように把握し、生きる知恵としていたのでしょうか。生物学者の間では日本の東北地域からインドまでの地域はアジアグリーンベルトと呼ばれます。この地域は植生的に世界でも最大の多様性を持ち、一年中樹木の緑が絶えない地域であるそうです。このような植生の連なりを手がかりに、私たちは交通や情報メディアの発達によって身近になった、このアジア世界をなんとかして捉え、適切な連帯の方法、その文化的・精神的な距離の遠近をしっかりと考えるべき時期に来ているのです。われわれが取り組むディジタル技術によるコンテンツ制作によって実践的にこの問題を捉え、参加者が互いに意見を交換しながら、生きる知恵としての新しい文化の在り方を探ります。
 9 連絡先
・管啓次郎(明治大学大学院理工学研究科新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系教授)
・住所 神奈川県川崎市多摩区東三田1-1-1
明治大学生田キャンパス 理工学研究科新領域創造専攻ディジタルコンテンツ系管啓次郎研究室
・HP http://imaginasia.nccu.edu.tw/

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