ゼミ旅行2

2日目。
8月5日。

朝、旅館を出て岩見沢の「純喫茶にれ」にてモーニングを食す。
この街はもともと札幌と旭川を繋ぐ中継地点。人々は札幌と旭川の乗り継ぎ時間を潰すためにこの駅で一旦降りて喫茶店に行っていたのだそう。「にれ」はいまだに朝8時半から営業していて素晴らしい!
岩見沢は赤平、美唄、三笠また夕張などから主要都市札幌へ石炭を運ぶための中継駅だった。つまり、かつては国鉄の街(そういうところが長万部とすごく似ていると思う)。レールセンターと呼ばれる線路のレールを生産する工場をJRがいまだに受け持っている。駅の周りには石蔵があって、卸業者が物品を買い付けて運んでいって大変賑やかだった、というのもよく聞く昔話の一つ。

すぐにレンタカーで赤平へ。赤平炭坑跡にある大きなボタ山に登って汗だく。石炭を洗っていたという選炭場になった川辺までまたもや移動。川で水切りをして遊んだ。東京や大阪の川の匂いとはぜんぜん違う。どちらの匂いも嫌いじゃないけどこちらの方がいい匂いだなと思う。
とある魚屋さんのおばちゃんに三笠の炭坑の状況や岩見沢の豪勢だった時代の話を、岩見沢に住んでいたときに聞いた事がある(学部生のときで、友人と一緒に短期間だけれど商店街でカフェを営業していた)。そのため、なんとも擬似的ではあるけれどその生活や町並みの様子を想像してしまわずにはいられない。

夜には札幌での朗読会イベントに参加するため、再び国道12号線を走る。
途中、岩見沢駅の近くにある石蔵の一つをリノベーションして事務所にしている岩見沢炭坑の記憶マネジメントセンターにお邪魔した。たった4ヶ月ぶりの再会はなんとも気恥ずかしい感じ。快く映像資料などを見せていただいた。センター職員の前田さんにはお世話になりました!
もし行く方がいるならばぜひとも資料をみせていただく事をおすすめします!
(別のNPO、霧多布湿原トラストさんのDVD資料もあるようですごく見たかった。今回は見逃したのでまた行きたい。)

赤平から札幌までは12号線をひた走るだけ。ここまで運転をしてくれたのはクラスメイトの村松君。彼は夕張でクワガタを見た時に「デパートで売っているクワガタしか見たことなかった」と言ってのけたツワモノです。
まち×アートセンターOYOYOで開催された朗読会にていろいろな人の朗読を聞いた。管先生や倉石先生はもちろんのこと、文月悠光さんという、研究室の同期だった森本めぐみと縁のある詩人の朗読も聞いた。名前だけ知っていた人を見るというのはなんだか不思議。一言だけ挨拶。
札幌会場に居た何人かは知っている人で、何人かは知らない人だった。それも当たり前なのだけどその時は不思議なことみたいに思えた。

朗読会は「ろうそくの炎がささやく言葉」の刊行記念イベント。一冊会場で購入。一回読んだ後に、高校生の妹さんに渡すようにと友人の家に泊まりにいった時にそれを置いていった。



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