実家に帰省中

うちの婆様の知り合いが持っていた、写真アルバムを見ている。
それは52年前に地元長万部の土地に入植したおじいさんの短い手記だった。

ドラえもんの表紙のアルバムに、写真と一言コメントが付いているような手作りのアルバムで、さいごにあとがきと称して入植してからやっと息付けたような、堅苦しくない思いが綴られている。

私にとってはふるさとだが、彼等にとってはここは故郷ではない。だが故郷以上に愛している土地であるという。

開拓すれど、し尽くすこともできず、眼前に立ちはだかるどうしようもなく美しい自然に圧倒させられながら今も彼等は牧場を守っている。

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