知床岬の昆布漁終了

すでに終了しましたが、ミグラード初企画展:知床岬の昆布漁展、にファンが出来ました。
遠く伊豆の方から感謝のお手紙、さらに今月冊子化熱望のお電話をいただいて、なんか来館者人数以上の成果を感じる。ご自分で開催している子供向け食育クラス、来年度のテーマは羅臼昆布に決めましたよとのこと。
例えば、美術作家的な立場から言えば、展覧会をやってファンが一人でも付いたらそれはものすごい成果だったりするわけで。
いわんや郷土写真展という超ニッチ展示で、旅の人が「自分もこれが知りたかった!」と感激してくれたのはすごいことです。
今回の展示は、中村和 恵先生のクラスのM1(つまりモグリ1年)だったときに一緒に読んだ
「Into the heat of Africa」の事例を念頭に置きつつ文章と展示の構成を考えました。
英語だったので自分は情けないほど読めなくて大変だった、けど面白かった。
院生時代は、この授業やそのまた別の授業、また学んでみたいと思える経験をたくさんしました。


昆布漁しながら生活していた人たちは、野生動物でもアイヌでもないから知床岬のネイティブではない=暮らしの痕跡を排除してしまっても良いという不遜な態度が蔓延していて、それが知床岬の入植者の営みを彼ら自身が記憶/記録することへの恐れにつながってしまっています。
先端部に番屋を持っていて子供時代から番屋で過ごしてたおじさんは、いつも科学者に対して怒っています。
どう見ても土着しているのに、いつもなんとなく否定される、入植者の立場をいろいろ考えさせられながら、展示作っていました。

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