泥染をしてみた

この数年間ほとんど活動成果しかブログに載せていないのですが、今回は制作ノートです。


泥で布をそめられる気がしてきたので、調べたら、タンニンと土中の鉄分を化学反応させて染める技術があるのを知った。染めると言う行為も動物の皮なめしに似ているなあと思って親しみが湧き、取り急ぎ、湿地帯に泥を採取しに行って、それで染めてみました。

結果はこんな感じ。


泥染めの結果
左から、麻2種、綿2種。

下染で五倍子液に入れているのだが、濃度が薄い方がその後の媒染が良く染まる、濃度50%と100%では色素の入り込みやすさが違うという説を見かけたので合わせて試した。

①〜④は50%、⑤〜⑧は100%。

自分のテストピースでは大きな差がない気がします。

(染め物教室やっている人とかのブログ記事を見ていると、写真が載ってて、たぶんきちんとした染料ではその通りになるだろうなとは思う。)


五倍子で下染


動物の皮なめしは10年前に鹿の一頭分をDIYでやったことがある。皮の場合は、皮から脂肪を剥ぐと言うことが現代人には異様に見えて、そこに目が行きがちだが、動物性脂肪を植物性脂肪に置き換えるということを色々な水溶液を使って実現する技術だ、と私は理解してます。

今回の方法での染め物は、水溶液を使って布を浸していくと言う行為は似ているのだが、やっている作業は皮舐めしとは違うっぽいなーというのがわかった。

何か作るのか?といえば、何も作らないかもしれないっすね。なんか、泥について考えたかっただけかも。

去年は、水干で泥の顔料を作っています。

化学反応をメインとするのではなく、そういう顔料で物理的に染めるほうが体験的にしっくりくるのかもと思った。

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